[INTERVIEW]
韓国アニメーション最新事情



──『形而上学的な蝶々効果の芸術的表現』について、表現したかったことを教えて下さい。

パク・キワン メッセージは簡単なことなんです。「世界に必要のない存在はない」ということです。このメッセージを伝える上で、表現するために導入したのがこの『形而上学的な蝶々効果の芸術的表現』という難しくて、しかも何かありそうなタイトルなんです。論理的には合わないかもしれないけれど、主人公を通して、キミは世界に必要な存在なんだということを伝えたかったんです。

──2D、3D、実写の合成や、広角レンズのように画面が歪むなど面白いビジュアル表現を使っておられますが、これはパク監督独自の技法ですか? 他にもこういった技術を多用される監督が韓国にいらっしゃるのですか?

パク・キワン  実写と2Dと3Dの合成は場面場面で使い分けています。物語の冒頭、少年は憂鬱で自分の存在価値を見出せないでいました。それに対して、おじさんは現実離れしていてすごく自分勝手に生きています。これをハッキリ区別して見せたかったんです。例えば、2人が一緒にいるところは、すべて2Dで描いています。
 この手法は短編としては私の作品よりも以前では観たことがありません。でも私が知らないだけで、あるかもしれませんね。

──アニメーション作家になろうと思われたきっかけを教えて下さい。

パク・キワン  明確なきっかけがあったわけではありません。ずっと絵を描いてきたので、自分の絵がストーリーの中で実際に動いて映像になったらいいなという気持ちが自然に湧いて、アニメーション業界に進もうと思いました。
 進んでみて実感したのですが、アニメーション制作は正直しんどいです。現場は劣悪な環境で、未来も不透明ですし。でもアニメーションの魅力にとりつかれてしまって、もう辞められません(笑)
 でも、私はアニメーションは自分の表現手段の1つだと考えています。Web上でマンガやフラッシュアニメを発表したり、文章を書いたり、彫刻をしたり、いろいろな方法で自己表現をしています。

◆マンガやイラストを掲載している個人HP
http://www.mazangpark.com/main/main.htm

◆仕事で作ったフラッシュアニメーションなどの作品を発表しているサイト
http://www.sugarcube.tv/
『形而上学的な蝶々効果の芸術的表現』(原題:AN ARTISTIC PRESENTATION OF METAPHYSICAL BUTTERFLY EFFECT)は、ここで見れます。

──今後、アニメーション作家としてどういった作品を作っていきたいかを聞かせてください。

パク・キワン  短編作業をいくつかやってみて、2つの道があることに気づきました。長編にトライするか、このまま短編を作り続けるか。長編にはすごく挑戦したくて、準備もしているのですが、それには大きな資本が必要です。他にも産業的な理由が生じ、当然成果を要求されます。そのために話を変えられたりすることがあると分かりました。なので長編に関しては、ややゆっくり準備をしていこうかなと思っています。今は短編を作って観客と近くで接したいですね。

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